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2021/06/9

VC基礎知識#2 ベンチャーキャピタルとは?インキュベイトファンドが考えるVC論

執筆者:

Zero to Impact編集部

世界にインパクトを残すような起業をするために、ベンチャーキャピタルが果たすべき役割とは。今回は、インキュベイトファンドが考えるVCの社会的意義についての記事です。

ベンチャーキャピタルとは?インキュベイトファンドが考えるVCの社会的意義をわかりやすく解説

GAFA(Google, Apple, Facebook, Amazon )と呼ばれる現在世界の経済を牽引している企業たちは共通して、Sequoia CapitalやAndreessen Horowitzなどの米国トップのVCのサポートのもと設立され成長しています。つまり優れたVCがいたからこそ世界を牽引する企業が生まれたといっても過言ではありません。

世界に大きなインパクトを与えられる企業をDay Zeroで支援していくことで、次の産業を作っていく。ベンチャーキャピタルの仕事とは、「次世代の産業、つまり次の世の中がどうなるべきかを考え、形にしていくこと」です。優れた起業家と、彼らが何者でもないフェーズで支援し、支え抜く投資家の両者が出会うことで新たな世界をつくっています。

ベンチャーキャピタルとは?インキュベイトファンドの価値観をわかりやすく解説

インキュベイトファンドはゼロイチ独立の2つを価値観として持っています。

「ゼロイチ」は0から1を作る、創業フェーズにフォーカスして投資実行していることを表します。既に存在している伸びている会社に投資をするのではなく、創業前から起業家と一緒に事業アイディアを考え、主体的に新産業を生み出しています。

「独立」は、人生をかけてチャレンジしている起業家に対して、インキュベイトファンド側も自分たちの人生をかけてコミットするパートナーのような関係性を目指しており、その覚悟の表れとして「ベンチャーキャピタルとして独立すること」を重要視していることを表しています。アソシエイトや新卒社員は、全員独立前提で入社しているのです。

ベンチャーキャピタルとは?インキュベイトファンドが新卒採用を行う経緯

日本が世界の経済を牽引していた高度経済成長期を終えて現在は失われた30年と呼ばれています。情報産業が大きなウェイトを占める現代において、日本の存在感は遅れをとってしまいました。そんな時代背景の中で、次のパラダイムシフトが起きたときにどうすれば日本を勝たせることが出来るのか、を考えるのがキャピタリストの仕事です。勿論起業家も大事ですが、キャピタリストは1人いるだけで数10人の優れた起業家をサポートすることが出来ます。日本をもっと良くしていくためには優秀なキャピタリストが増える必要があるのではないか。そのような経緯から、インキュベイトファンドでは基本的に全員が独立することを前提に働いており、より多くの若い才能にベンチャーキャピタルに興味を持ってもらうため、新卒採用をするに至っています。

新卒採用を通じて作りたい世界観

アメリカでは一番優秀な人材はベンチャーキャピタルに行き、次に優秀な人材が起業家になる、という世界観となっています。一方日本では優秀な人材は投資銀行やコンサル、総合商社などに行かれる方が多いのが現実です。これらの会社はどれも素晴らしいですが、最初から自分が本当にやりたいことができるのか、またキャリアのファーストステップとして安全な選択肢だからという理由で選んでいるのではないか、といった疑問は残ります。最近ではベンチャー企業に就職する方や起業する方も増えているようですが、そのように、「決められた範囲で働くよりも自分たちで0から作るほうが面白い」という価値観もあるのではないでしょうか。日本の将来を視野に入れ、次の世の中を作りたいという思いがある人が起業していける世界をインキュベイトファンドは理想としています。

ベンチャーキャピタルとは?インキュベイトファンドの求める人材をわかりやすく解説

求める人物像

インキュベイトファンドでは主に以下のような人材を求めています。

・「早く」ベンチャーキャピタリストになりたい人ではなくて、「次世代の業界を牽引する」ベンチャーキャピタリストになりたい人
・従来のベンチャーキャピタリスト像をなぞりたい人ではなくて、新しいベンチャーキャピタリスト像を模索したい人
・ベンチャーキャピタリストとしての個人の成長に加え、 VCファームとしての組織の進化にも貢献したい人
・株式取得して座して売買益を待つ投資家"Investor"ではなく、経営責任の一部を苦楽も含め一緒に背負う資本家”Capitalist"になりたい人
・夢の中でも働いている支援先起業家からの相談があれば、いついかなるときでも応えようとする人
・利他的な資本序列(成功事例において起業家>出資者>自社の順に報われる)を尊重し、情熱を注げる人
・将来的にパートナーとしてファンド運営に挑戦したい志を持ち、自己出資持分にレバレッジをかけ受託者責任を負うリスクテイクをする覚悟を持つ人

優秀な人材とは

新卒で求める人材に求める要素としては、「素直で、真面目で、誠実で、謙虚な人」「知識とスキルを吸収できる人」「愚直に頑張れる人」の3つとなります。

素直で、真面目で、誠実で、謙虚な人」というのは人から信頼される人を指します。起業家や投資家、他のベンチャーキャピタルからの信用を得ることは最も重要なキャピタリストの素質の一つです。投資家からお金を預かりし、起業家に投資及び支援をすることは信頼なくしては絶対にできません。

「知識とスキルを吸収できる人」というのはベンチャー企業と一緒に日々新たな問題や苦悩に立ち向かっていく中で、学んでいく姿勢や意思がある人を指します。インキュベイトファンドは新卒入社時点での知識やスキルは求めていませんが、総合格闘技とも揶揄されるベンチャーキャピタルの仕事をするうえで学び続けることが大切です。起業家の方々にアドバイスをする立場なので彼ら以上に学んで知識をつけ、価値を提供していく必要があります。

「愚直に頑張れる人」というのはウサギとカメでいうとカメの様にコツコツ頑張る人を指します。インキュベイトファンドはシード期に特化したVCなので投資を始めてから結果が出るのが10年後ということが往々にしてあります。その10年間のうちの9割くらいは苦しい時期で、そんな大変な環境の中でも一生懸命頑張れるかどうかがポイントとなります。結果をすぐに求める方には厳しいかもしれません。

まとめ

・インキュベイトファンドはゼロイチと独立という価値観を持って活動している。
・インキュベイトファンドは日本を再び経済大国にするための第一歩として新卒採用を行う。
・インキュベイトファンドが定義する優秀な人材は「素直で、真面目で、誠実で、謙虚な人」「知識とスキルを吸収できる人」「愚直に頑張れる人」である。

※24卒の新卒採用に関しては未定となっております。詳細が決まりましたら本サイトでも告知させていただきます。

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Zero to Impact編集部

寄稿者

VCが運営するスタートアップ・VC業界の情報発信マガジン「Zero to Impact」を運営しています。起業家の魅力や、スタートアップへのお役立ち情報を発信します。ベンチャーキャピタル「インキュベイトファンド」が運営。

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